「ウォール街のグレートベア」という異名をもつ1900年代のアメリカの伝説的投資家
貧しい境遇から自分の腕一本で巨万の富を築いた、4度の破産、4度の復活を成し遂げたが生涯の最後はピストル自殺という、壮絶な人生を送った
ジェシー・リバモアは貧しい農家の出身、14歳で5ドルを握りしめ都会に飛び出し、投機の世界へ身を投じた
持ち前の分析力で着々と投資家として頭角をあらわし、投機家として栄光と挫折の人生を歩む。
リバモアの最も失敗した取引
「綿花でのおれの取引は愚かの極みになったのだった。」
リバモアが回想で述べている自身の最も愚かな取引は逆張りナンピンであった。
コットン(綿花)の取引において、下落相場のなかで綿花を大量に買い続ける(ナンピン)、そして大暴落に耐えきれず全てを失うだけでなく、莫大な負債を抱えた。
今でもはっきりと、来る日も来る日も綿花を買い増していったのを覚えている。
相場のカモの行動以外の何ものでもない。
おれは金を注ぎ込む続け、結局は損する事になったのだ。
また投機家として「してはならない事(1.逆張り2.ナンピンする3.他人の意見に引きずられる)」が詰まっていたのが、この痛恨のコットンに関する取引であった。
のちに復活して全て負債を完済した。
絶頂期
世界恐慌の引き金となった「暗黒の木曜日」で空売りにより1億ドル(現在の貨幣価値で4000億円)以上の利益をあげる
リバモアは順張りによるピラミッティング(上昇相場では買い増しを続け、下落相場では売り増しを続ける)による爆発的な利益増加を得意とした
ジェシー・リバモアの名言
痛い目にあったのはいつも、「自分の判断が正しいと自信を持ってゲームに臨める時にしか相場に入らない」という原則を守ることができない時だった
損切りができなければ市場から消えるしかない
誤った時にすべきことはただ1つ、改めることだ
並外れた成功を収めた者も、たいていは小口のトレーダーとして出発した
投機家にとって最大の敵は無知、欲、そして恐怖と希望の感情である
人間らしい気持ち、感情の自由な働きを自らに許すのは、取引を清算した後、すなわち株や商品に投入された資金がすべて現金化された後である。
金が証券の形を取っている限り、生身の感情を”殺し”続けなければならない。
株というものは、買い始めるのに高すぎるということはないし、売り始めるのに安すぎるということはない
最初の建玉(ポジション)で利益があがらないかぎりは、続けての建玉(ポジション)は手控えるべきだ
最も重要なのは、絶好の時が来るまで静かに座っていることだ
感情をコントロールできない人、それに手っ取り早く儲けようなどと思っている人は、絶対に利益を上げることはできない
相場の動きを漫然と「期待して待つ」のは博打であり、忍耐強く待ち、シグナルを見いだした瞬間「反応する」のが投機である
明白なのは強気相場では強気筋、弱気相場では弱気筋になれということだ