スイスフランはユーロ/スイスフランで一瞬で3000pip以上変動した2015年1月のスイスフランショックが有名です。
スイスフランショックはそれまでに行っていたユーロ/スイスフランのレートを1ユーロ=1.2000フランで防衛するという政策を撤廃すると突然発表したことにより起こりました。
1ユーロ=1.2000フランで防衛するという政策は2011年に始まり中央銀行の為替介入による急激な変動があった通貨です。
私は30代の普通のサラリーマンです。
過去に様々な投資をしてかなり痛い目にあいました。
この歳になり、そんなメシウマネタを披露できるかというと、投資を始めてから現在に至るまで、投資の収支がトントンぐらいに収まっているから、心にゆとりを持って、過去の話として「投資で大損ネタ」を披露する事ができるのです。
もし、「大損して破産でもしていたら」と思うと末恐ろしく感じます。
そうであったら、私の大損してエピソードをメシウマネタで提供する余裕なんて無いし、この世に存在していなかったかもしれません。
ですから、これから投資を始めようと考えている方には、私の体験談を聞いて、「私を反面教師に」と思って頂ければ幸いです。
有事のスイスフラン
私はスイスフラン/円のFXトレードをレバレッジ3倍でスタートしました。
投資金額は300万円。信用取引なので投資金額の3倍のお金を動かせます。少ない資金で大きな金額を動かせるの事がFXのメリット。
もし、自分の思惑通りに相場が動いたら3倍の利益がでます。反面、思惑と逆に動いたら、損失も3倍になる表裏一体のマネーゲームといえます。
始めた理由は「何か儲かりそうだから」と単なるフィーリング頼みでした。
「絶対に儲かる」と根拠のない自信から、リスクには全く目を向けていませんでした。
ろくに投資の勉強もしないで、フィーリング任せの危なっかしいトレードで始まりました。
「有事のスイスフラン」と言われる程、スイスフランは鉄壁の安全資産と言われていました。
当時は北朝鮮のミサイル問題や、中東の地政学リスクで金融市場は乱れていました。
そこで「有事のスイスフラン」と言う、浅はかな考えで、スイスフラン円(CHFJPY)で円売り・スイスフラン買いポジションをとりました。
突然来たスイス国立銀行の為替介入
レバレッジ最大で全額トレード。当初は全く動かず。
「なかなか動かないな~」とじれったさを強く感じていました。
そんな日がしばらく続き、値動きに関心がなくなり始めたその時、それは突然来ました。
その日は、仕事が終わり、コーヒーを飲みながら久しぶりにスマホで為替のレートを確認しました。
「何事だよ」と思った瞬間、スイスフランが対円で暴落、一瞬で10円以上も変動したのです。
「数秒で為替相場が円以上も動くなんてありえん!」「何かの間違えだ」と信じられなかったです。
しかし、事実は残酷で嘘だと思っている事が現実になってしまいました。
その時は「一瞬で60万以上の損失」という現実を受け止める事が出来なかったです。
平凡なサラリーマンの私にとっては、2ヶ月強の金額が数秒で溶けた。痛いというより、訳がわからなかったです。
「何故もっと早く対処出来なかったのか?」しかし、よくよく考えれば対処するしないの問題ではない。あまりの速さに何も出来なかったです。
一瞬で60万円を溶かした事さえ、余りにも速すぎて理解出来なかった。「損している間どんな心境だった?」と聞かれても、余りにも価格変動が速すぎて自分でもわからないです
FXをやるならある程度の基礎的知識は必要
後にわかった事ですが、スイスの中央銀行がスイスフラン高を抑制する為に市場介入したらしい。
スイスの中央銀行が市場介入する事はあることらしく、市場参加者の中では知られていた事実でした。「1部では殺人通貨」との愛称もあるらしいです
そんな当たり前の知識もなく、甘い考えで参入した私でした。今思うと、やられて当然です。「なんて浅はかなだったのだろう」と自分の知識の無さに後から落胆しました。
これからFXのトレードを始めようと考えている人達には是非言いたい。
「勉強して知識をつけてからトレードを始めてください」と。
適当に、ただ闇雲にトレードしても市場の餌食になるだけです